インターン100名以上を戦力化するキュービック社とのセミナーレポート【後半】

インターンが140名以上在籍し、「日本一、長期インターンが活躍する会社」となった株式会社キュービック様から、代表取締役社長世一英仁氏と人事マネージャー森實泰司氏をお招きして、トークセッション形式のセミナーを行いました。

株式会社アイタンクジャパン取締役の藤原義人(※)をモデレーターとして、「どのように長期インターンシップを取り入れて成果を上げる仕組みを作っていくのか」についておふたりと意見交わすトークセッションとなりました。
(※)2017年4月より代表取締役社長に就任


こちらはセミナーレポートの後半です。前半についてはこちらのリンクをご覧ください。
インターン100名以上を戦力化するキュービック社とのセミナーレポート【前半】

これだけの人数のインターンをどのように戦力化したのか、その秘訣に迫りましょう!

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業務を細分化し"任せる"ことが戦力化に繋がる

藤原義人(以下、藤原):戦力化についてお聞きします。10職種以上のインターンが活躍していると伺ったのですが、戦力化しやすい職種とそうじゃない職種ってありますか?

世一英仁氏(以下、世一):戦力化しやすいとかはあまりありませんが、アサインしにくいとかはありますね。クライアントさんの企業情報に触れるものや顧客情報に触れるものはアサインしづらいとは思います。デザイナーやエンジニアは学校で学んでいるケースがあるので、指導はもちろんするのですが、いきなり描ける・いきなり作れるっていう、まさに「即戦力」と呼べるような子もいます。うちでいうとメディア運用部署と広告運用部署は、もう既にインターンが40名程度いますので、指導・育成の文仕組みが整っていることもあり戦力化も早いですね。

藤原:割と業務の細分化がポイントだったりするんですね。営業だと、最初はテレアポから始めてそれができたら次はロールプレイング、そして先輩の同行、全部できるようになってから独り立ち、こういうサイクルは結構大事かなと思います。そういう意味でキュービックさんは指導・育成のサイクルができていると思うんですが、何か意識していることとかありますか?

世一:まずは業務の一部分から始めて、できるようになってきたら徐々に業務の範囲を広げていくようにしています。ある程度キャッチアップが進んだら思い切って裁量を渡します。もちろんリスクの範囲は限定しますが、まるっとインターンに仕事を任せてみるのです。そうすると、任された瞬間から急にメキメキと活躍しはじめる子が結構いるんですよね。ただ、最初のうちはできることが増えてきて楽しいものの、だんだんと物足りなそうにしてくるタイミングがくるので、そこでまた大きめの仕事を任せることを意識しています。”放置するのではなく、きちんと任せて適切にフォローする”っていうことが上手くいくと、インターンの急激な伸びを見ることができます。

藤原:まるっと任せられるラインっていうのはどこですか?

世一:こればっかりは現場の肌感というか、感覚ですよね(笑)チームの中で独自の文化があるので明確なラインはありません。だからこそ、上司部下間のコミュニケーションや向き合う姿勢が大事ですし、上司には鋭い観察力が必要だと思っています。

ライバルを作り、健全な競争環境を作るモチベーションアップ施策

藤原:だいたい戦力化するのにどれくらいの期間がかかるんですか?

世一:キュービックでは活躍したインターンを毎月MVPとして表彰しているのですが、一番早い子で入社当月にMVPを受賞した子がいます。一般的に成長が早い子で、4カ月目くらいにまとまった仕事を任せられるようになります。時間がかかっても、半年もあればそこそこ仕事ができるようになってきます。

藤原:職種によって成果に差はありますか?例えば、総務・人事・広報などは成果の判断が難しいとは思うんですが。

森實泰司氏(以下、森實):実際難しいですね。ただ、評価は単純に成果を上げたかどうかだけでは判断していません。社内発信、他のインターンへの指導、周囲への影響力、後輩育成への貢献度なども含めて評価をしています。

藤原:長くインターンが在籍してくれるというお話を伺いましたが、モチベーションアップ施策みたいなものはありますか?

森實:多くの会社が実施しているとは思うんですが、先にもあげたように表彰制度を設けています。月に一度、部門ごとにひとり優秀メンバーを選出して表彰をします。

あとは、インターンの中でも模範となるような活躍をしているメンバーに対して、シニアインターンというキャリアのステップを用意しています。シニアに上がったインターンは、通常業務以外にも挑戦の機会が与えられることがあります。例えば、社員旅行やアワードといった社内イベントの企画・運営などを任せることがあります。また、新たなルールや制度の設計などの特別なプロジェクトでリーダーを任せられる機会が得られます。成長意欲の高い彼らはこうした「機会」を何よりのインセンティブとして喜んでくれます

学生の場合は、社会人と比較して「アイツに負けたくない」という競争心が強い印象です。ですからそのような競争心に火をつけるような施策を意識的に取り入れています。

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会社の未来を信じてくれるインターンを育成する

藤原:最後は新卒採用についてです。新卒採用に向けての取り組みは何かしていますか?

森實:テクニカルな何かがあるというよりは、日々の仕事の中でいかに学生の将来像を描いてあげられるかが本当に鍵ですね。昨年の2017年度新卒には、スカウトという形で会社側から一緒に働きたいと声を掛けていました。なので、一緒に働きたいと思っているメンバーがずっといろいろな会社の選考を受けているのを見ては我慢して我慢して……最後ここかなと絞っているタイミングで本気で声を掛けにいっていました。気持ちのイメージとしては、結婚する前の彼女がいて、彼女が別の男の子と定期的に会っているのをずっと見ている感じですかね(笑)

そのときにすごく感じたのは、一緒にいた時間があまりにも長いので、他の会社さんがオファーする重みとうちが伝えられる重みが全然違うということです。こちらとしても人生をかけて採用するので、そういうのは本当に伝わるんだなと思いました。一方で今年に関しては、自分たちからは一切声を掛けずに、自己応募してもらうという方針にしました。これはある意味チャレンジングな決断でもあります。僕らが「一緒に働きたい」と思ってもらえる会社にどこまでなれるかにかかっていますね。

藤原:ちなみに、新卒採用はどのような観点で行っているのですか?

世一:これはもうカルチャーフィットですね。社員としてうちで働いてもらいたいというインターンほど、良いところに内定が出てしまうんですよね。そんなときでも、「ここで働きたい」と言ってくれる子は、社員の良いところ悪いところすべてを分かったうえで、会社の“人”に惹かれて来てくれます。会社の成長を感じ、これから先の会社の未来を信じてくれる子は採用に繋がりやすいです。

インターンであっても会社のモラルは徹底的に

藤原:逆にここは気を付けた方が良いというのはありますか?

世一:現場の社員が冗談で言うことをインターンが真に受けてしまうとまずいので、そこは気を付けた方が良いですね。例えば「明日ゼミがあるので会社に来られません」とインターンが言ったことに対して、冗談でも「え〜!1回くらい休んでも単位とれるでしょ?休んでも平気じゃない?」なんて言ってはいけないと、社員には口を酸っぱくして伝えています。

森實:本当に、コンプライアンス周りや倫理観は大切ですね。「これくらい、よくない?」とつい思ってしまうことほど、シビアに取り締まるようにしています。社員、インターン共に遅刻に関しても厳しくしています。遅刻が当たり前になってしまうと、どんどんモラルが崩れてしまうので。

藤原:崩れかけたときはガツンと言うんですか?

世一:社内で、遅刻は絶対にしてはいけないというのがカルチャーとして浸透していますね。そのため、遅刻をした本人は報告する前から青ざめた顔をしています(笑)半泣きの状態で謝ってくるので、ほとんどその先叱る必要がないくらいです。人として当たり前のことをちゃんとする、これさえ守れば会社のモラルが崩れることはないと思います。

藤原:本日はありがとうございました!ここからは質疑応答に入りましょう。……

(セミナーの内容は以上となります。)

参加した感想

インターン戦力化セミナーはいかがでしたでしょうか?
日本一、長期インターンが活躍する会社」には、インターンが活躍するための施策が色々ありましたね。

今回私がお話を聞いていて印象深かったのは、前半の「学生の目的とインターンシップ内容を擦り合わせて"覚悟感の醸成"を」の箇所にあった“引き締めるところはきっちり引き締める”ということです。

インターンを受け入れるときも受け入れたあとも、インターン生だからと言って区別するのではなく、社員と同じように扱うこと。これこそが、学生がリアルに仕事を経験できる基盤にあるのではないかと思いました。

他にも、キュービックさんのインターン活用方法から多くのことが学べるので、既にインターンを導入している方、これから始めようとしている方は、是非参考にしてみてください!

インターンの文化を、もっと広めていきましょう!


長期実践型インターンシップで学生を受け入れ、戦力化するための育成方法や仕事内容については、こちらの記事で紹介しています。
インターンシップ導入を検討されている方やすでに導入なさった方も、ぜひ併せてご確認ください!

インターン生の受け入れ・育成・仕事内容のポイントをまとめてみた - HeRman[ヘルマン]|インターンシップのすべてが分かる専門メディア

著者プロフィール

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岩崎 果歩
慶應義塾大学に通う女子大生。1年生の夏より、株式会社アイタンクジャパンのライターインターン生。趣味は散歩と読書。休日は一人で美味しいごはん屋さん巡りをしている。

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