インターン生4名中から2名の新卒採用に成功した株式会社ミケネコにその秘訣を伺ってきた!

今回は、2015年に設立し、IT・半導体・重工業などのBtoB領域のプロモーションを支援している広告会社、株式会社ミケネコ様にお邪魔してきました。

お話を伺ったのは、株式会社ミケネコで代表取締役を務める新里尚平様、そしてインターンシップから同社に新卒入社した砂川様です。

長期インターンシップシップの導入から、新卒採用に繋がった事例について詳しくお話を伺うことができました。

本記事のポイント

  1. インターンシップの採用ターゲットは「新卒で入りたいと思ってる人」に限定
  2. 募集要項を絞り、インターンシップから2名の新卒採用を実現
  3. 新卒採用以外に見えてきたインターンシップ採用の魅力や成果

1. 社員になりそうな人を採用して育成する

ーインターンシップを導入した背景はどういったものがあったのでしょうか?

新里様:もともとは中途採用で採ろうと考えていたのですが、なかなか採用できない状況が続いており、その中で何か違う方法で採用しようと考えていました。そこで、新卒採用・インターンシップ採用が選択肢として上がってきた中で、自分たちの人材への思いを考えた結果、インターンシップを導入しようという結論に至りました。

その人材への思いとはどんなものだったのでしょうか?

新里様:やはり即戦力の人材がほしいため中途採用を考えていましたが、なかなか結果が出ない中で、それならば待っているだけではなく社員になりそうな人を自社で育てていこうと考えるようになりました。

主に3,4年生をインターン生として採用し、1年ほどを育成期間・醸成期間として使って社員登用を促せればと考えました。

2. 意図していなかった、インターン生による新規事業を開始

インターン生にはどのような業務を任せているのでしょうか?

新里様:現在2名のインターン生がいて、基本的にはリサーチがメインになります。文献にあたってみたり、実際に現場に行ってもらったりする中で、わかったことを資料にまとめていきます。イメージとしては歴史を調べるものだったり、市場調査のようなものだったりでしょうか。

期間を設けて、専門的なレポートを取りまとめてもらうこともあります。また、それだけではなく、新規事業でECサイトの立ち上げを新たに考えていて、インターン生2人にはターゲットの設定やそこに対する企画、そして収益化の段階まで考えてもらっています。

新規事業についてはどのように進めているのでしょうか?

新里様:基本的にスケジュールを私が作成し、それを元にインターン生が進めていきます。

2人のインターン生がこの新規事業には関わっていますが、特に役割分担などはこちらから指示をせずに任せています。そのため2人で自然と分業をし、揃わない日には連絡を取り合って作業が滞らないように進めてくれていました。

週2,3くらいでインターンシップに来ているのですが、現在企画が始まって3ヶ月位、インターンシップ中の顔つきも変わってきたような気がしています。

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3. 思い切って入社希望者にターゲットを絞り、採用成功につながった

インターンシップから実際に採用には至っているのでしょうか?

新里様:現時点では1人が社員として入社しています。インターンシップをしていた4年生も1人新卒で入社を希望してくれていますので、合わせて2名がインターンシップからの新卒採用に至っています。

インターンシップからの新卒採用率の高さには何か秘訣があるのでしょうか?

新里様:まず、「入社希望の方対象」という募集のハードルが高いため、応募段階で、ある程度求めている人材の要件を満たしていることが多いですね。本来、ここまで限定的な募集は難しいというのはわかっていますが、あえて募集段階で絞っています。そして、面接選考段階でも絞っていきます。面接は1.5時間~2時間ほど行い、その場で書いてもらったエントリーシートを見ながら、実際に学生と話している中で、学生の雰囲気が会社に合うかどうかをメインに見ることにしています。

募集にあたっては、インターン期間を半年以上に設定しているのですが、それも半年間仕事をしてもらえれば、当社に入りたいと思ってもらえるという自信からその期間に設定しています。

※【募集条件の一例】

  • 大学3,4年生、既卒も対象
  • 6ヶ月以上勤務できること
  • 新卒採用を前提としたインターン

【実際の募集要項画像】
https://gyazo.com/99f7abc5810ed7ca7ec8f7d2e007141d

他にも正社員に繋げるためにやっている取り組みはありますか?

新里様:インターン生には定期的に課題を与え、プレゼン発表会の機会を設けています。目的としては、自分で企画・リサーチをして、それを資料にまとめ、プレゼンして伝えるために発表するという、広告会社の基本的な業務を身につけてもらうことを目的としています。

これまでに2回実施したのですが、1回目は課題図書を読んでもらい、その内容と自分が気になったポイントをまとめてもらって発表してもらいました。
2回目は去年1年間を振り返って、自分自身の中で起きた出来事のトップ3をプレゼンしてもらいました。どんなことがあったのか、そこから何を学んだのかなどを発表してもらっています。

その他には社員全員とインターン生で食事に行きますし、インターン生同士も仲良くしているようで、この間は女子会をしていたようです。

社員としての採用に繋がった他に、インターン生を採用してよかったことはありますか?

新里様:広告という仕事をしていく中で、様々な視点から物事を見ること、世の中でどんなことが流行していて、各世代はどのような関心を持っているのかを知ることは非常に重要になってきます。そういった意味では、会社には学生のような若い年代の者がいないため、今までは得られなかったようないろいろな見方や新たな視点を得ることが出来るようにったことは、非常にありがたかったです。

新規事業をインターン生に任せていると言いましたが、私がもともと考えていたこととは違う案をインターン生が考えてくれて提案してくれました。それも面白そうだなと実際に進めてもらってもいますし、結果にもつながってきています。

砂川様はインターンシップから正社員になられたとのことでしたが、そもそもインターンシップに応募したきっかけは何だったのでしょうか?

砂川様:私は芸術系の大学に通っており、デザイン系の学生は就職をしていましたが、私のようにアート系の学生は就職への意識があまりなく、そのまま卒業する学生も多くいます。私もその流れで既卒になってしまったのですが、正社員として企業に務めたいという気持ちと、大学で学んだことを生かして将来は何かモノを作るような仕事がしたいなと思っていました。そのため、まずはインターンシップから始めてみようと思いました。

インターンシップを探していると、ミケネコに正社員を前提にしたインターン生として採用され、3ヶ月の試用期間を経て正社員になりました。

新里様:インターン生といっても他の学生とは全く違う経歴や状況だったので、基本的には自分にずっとついてもらって仕事を覚えてもらうようにしています。彼女は根性がありそうだったので、打合せや制作現場などにも全て同行してもらって、勉強してもらっています。

4. アンマッチを防ぐために面接はじっくりと

応募者とのメッセージのやりとりが非常にこまめだと伺いましたが、特に注力している点だったのでしょうか?

新里様:特別、意識はしていませんでした。しかし会社の人数も、インターンシップで採用できる人数も少ないため、アンマッチは絶対に防ぎたいという思いと、一方で少しでも会いたいと思ってくれた学生にはできるだけ会いたいという思いがあり、お互いにとって利益が出るようにということは意識していました。それがメッセージのやりとりに現れていたのかもしれません。

メッセージや面接において、一般的な面接とは違ったようなこと、例えば好きな映画について聞いてみるようですが、そこには何か狙いがあるのでしょうか?

新里様:最近の学生は大学でもしっかり勉強をしていますし、非常に頭がいいなと思うことがあります。例えば、面接時に何か質問をした時にとてもスマートな答えが返ってくるんですね。しかし、私たちはスマートな答えが聞きたいのではなくて、彼らが普段感じていることや、本当に思っていることを聞きたいと思っています。

ですので、学生が普段どんなことに興味があってどんなことを考えているのか、その部分を知るための1つの指標として、例えば好きな映画の話などをすることがあります。エントリーシートも、自社でアレンジしたものを利用しています。面接に来たときに書いてもらうという話をしましたが、見て分かる通り結構書くところが多いので、応募学生の中でも書ける人と書けない人が分かれてきます。

書くところを多く設けているのは、やはり正社員を見据えたインターン生の採用のためです。書けるかどうかは入社意欲の1つの目安として見ています。

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エントリーシートでよく見ているポイントは、自分の言葉で説明できているかどうかです。特に枠を大きく設けている将来設計・長所・インターンシップ終了時の目標などの項目については具体的に話題にもするようにしています。

インターンシップの導入をお考えの方にメッセージをお願いします。

単純に労働力ということを考えればアルバイトの方がいいと思います。

インターン生を採用する際にはそういうところ(労働力や成果)だけの期待はしないほうがいいのかなと思っています。

私たちの場合では、社員が3名と少ないベンチャー企業でありながら、インターン生を採用することによって、当初の目的でもあった新卒採用をすることができました。

この成果に繋がった理由としては、やはり面接にしっかりと時間をかけて学生の本質を見ることを意識したこと、エントリーシートを直接面接の前に書いてもらうようにしたこと、そして何より、私たちと学生の両者がミスマッチしないようにじっくりと話をすることができたことが大きかったのかなと思います。

またその他にも、単純な労働力ではなくてインターン生が入ってくれたことによって、新規事業を任せることができたり、仕事を通して思ってもみなかったような新しい視点や価値観を得ることが出来るようになったりしたことが一番良かったと思っています。

これらの事を考慮すると、インターン生を採用する際には、単純な労働力というよりも、学生が入ってくることによってどんなことができるようになるのか、どんなメリットがあるのかを考えて、もしアルバイトよりもインターンシップが良いということになれば、それはインターンシップを導入する価値があると思います。

編集後記

今回お話を聞いている中で、社員さんとインターン生の関係性が非常に良い状態で働かれているんだなと感じました。

また、もともと正社員での採用を見越した上で条件設定をし、その条件に合う学生をしっかりと精査して採用活動を行っていることが、高いインターンシップから正社員への採用率へとつながっているんだなと感じました。

インターンシップから新卒採用をお考えの採用担当者様、もう一度インターン生の募集条件や面接方法など、アンマッチをできるだけ減らし新卒採用へと繋がるように、現在の状況を振り返ってみるといいのかもしれません。

著者プロフィール

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新保 雄大
新潟から上京し、理系2年・文系4年と大学6年目の4年生。2015年の6月からライター業務を始め、2016年10月31日から株式会社アイタンクジャパンに参加。趣味はビリヤード・天体観測・お酒。好きな食べ物はニンニク。

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