「インターン生が全員正社員になっても大丈夫」株式会社ディライトが感じたインターン生の魅力とは?

こんにちは。ライターの岩崎です。今回私は、熱流体解析・電着塗装解析分野のソフトウェアやツールを開発・提供している株式会社ディライト様にお話を伺ってきました。

株式会社ディライトは、大手自動車メーカーで使われているシミュレーションソフトを開発しています。電着塗装(サビを防止するための塗装)に関するシミュレーションソフトは、株式会社ディライトが世界で初めて開発し、最先端の技術を持つプロフェッショナル集団です。2016年9月よりインターンの募集を開始し、4名のインターン生を採用しました。

今回お話を伺ったのは、株式会社ディライトの代表取締役であり、40年もの開発経験がある毛利昌康さんです。

毛利さんが中途採用ではなくインターン制度を取り入れた理由、そしてインターン制度を導入して気づいた、インターン生の圧倒的な魅力とは?

■この記事のポイント

  1. 「会社の戦力」「日本の核となる人材の育成」この2つのために、インターン制度を導入した。
  2. インターン生はポテンシャルが高く、全員に内定を出してもよいと思っている。
  3. インターンを導入する際は、企業側が覚悟を持ってやる必要がある。

1. 若者を核とした日本へ

    -インターンを導入するに至った経緯を教えてください。

    現在、正社員という形をとっているのは、私を含めて2人だけなんです。そのため、「新人をどうやって採ろうか」とずっと悩んでいました。様々な大学の研究室と繋がって学生さんを紹介してもらったり、色々やり始めてはいましたが、もっと手を広げなくてはならないと思っていました。

    そんな時に、キャリアバイトの方から長期インターンのお話があったので、今回導入に至りました。こういうのってやってみないと分からないじゃないですか。「とりあえずやってみよう」と思って始めました。

    さらに、私は「日本文化を大切にしたい」というのを、10カ国以上の外国人を雇用した過去の経験から強く感じていますが、そのためには、将来活躍する若い日本人が会社の核とならなければと確信しています。さらに将来は、日本の伝統を世界の人々にも受け継いでもらいたいと思っています。

    「真面目に生きて周りの人を大切にする」こういった日本ならではの仕事をする上での基本、生き方や考え方は、日本が世界に誇れる強さと美しさであると思います。この日本文化を基盤にしてこそ、日本の技術と日本の国全体が伸びていくのではないでしょうか。

    だから日本人の良いところをどのように活かすかは、ビジネスの成功と同じくらい、あるいはそれ以上に重要だと思います。「会社の戦力のため」「日本の核となる人材の教育」この2点を考えた際に、インターンという制度にとても魅力を感じました。

    これが上手くいけば、さらに事業も拡大できるし、その分また余裕も出てくる。そうすると学生への教育もさらに手厚くすることができ、拡大再生産に繋がると思いました。このような好循環が生まれることを期待しています。

    2. インターン生が来て大学のような環境に

      -インターン生はどのような業務をしていますか?

      最初は弊社のソフトの使い方を勉強してもらいます。

      それが終わった現在は、ある程度実際の問題に近い、お客様の役に立てるようなことを始めています。そこから1・2カ月していくと、世界を相手にプロとしてやっていけるレベルになれると思います。

      現在インターン生は、一人一人のスケジュールによって出社する日も異なるのですが、だいたい土曜日はみんなが集まります。

      みんな同じ内容の業務をやっているので、集まった日にはお互いが教え合っています。リーダー的な人もいるので、大学の研究室のような雰囲気です。

      今後の展望としては、さらにインターン生の人数を増やして、大学のような環境にできたらと思っています。切磋琢磨しながらお互いが伸びていける環境を作りたいです。

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      3. インターン生はポテンシャルが高い

        -社員さんと比較をして、インターン生のどこが強みだと思いますか?

        社員はおじさんしかいませんからね…(笑)やはり柔軟性があります。

        また、これまで中途採用などを行ってきましたが、クオリティはインターン生の方が断然高いです。人間的なポテンシャルや伸びしろ、成長の余地を感じたのは、インターン生でした。

        「鉄は熱いうちに打て」と言いますか、まだ何色にも染まっていないため、大きな伸びしろがあります。しかし中途採用で入ってくる人は、以前勤めていた会社や過去の習慣に染まっていることが多いです。その習慣を直すのはかなり大変です。その点インターン生の成長は、真っ白な状態からのスタートなので、大いに期待できますし、実際強い手ごたえを感じています。この伸びて行こうとするポテンシャルが、一番の強みだと思いますよ。

        -採用をするとき、インターン生には何を期待していましたか?

        最初はあんまり過大な期待をすると良くないと思って、そこまでしていなかったのですが…(笑)

        良い意味で予想を超えましたね。

        予想以上の元気さや柔軟性があって、とても良かったです。何にも染まっていないから色々なことを吸収してくれて、成長が早い。正直、まだインターンを始めて1カ月ですが、弊社にいるインターン生は全員、正社員になっても大丈夫です。

        -今後、インターン生にはどんな風に成長してもらいたいですか?

        まずは、お客様からきた問題を自分で全部解けるようになってもらいたいですね。そこから色々経験を積んでいって、「どうやったらもっと良くなるのだろう」という開発にも参加をしてもらいたいです。

        わが社のビジネスは商社や大企業の下請けは絶対やらず、対等にやっていくと決めています。将来はヨーロッパ、米国、インド、中国などに支店を作る予定です。

        その時の、立ち上げを担い、現地の人々の見本になってもらいたいですね。国際的な活躍を期待しています。わが社でやっていることを当たり前にやれば、日本文化を伝えるお手本になってくれると思いますし、世界のビジネスモデルの標準にもなりうると思いますので、それも期待しているところです。

        また、少し先のことになるとは思いますが、インターン生が個人の夢としてやりたいと思ったこともサポートしながらやっていければ良いと考えています。「交通事故をゼロにする自動車を開発したい」という学生さんもいますし、将来が楽しみです。それぞれが熱い想いを持っているので、すごく良い刺激になっています。

        4. 困難はゼロ

          -インターンを導入した後で、困難や苦労はありましたか?

          基本的にはなかったです。「どういう課題を出すのが一番適切なのか」と考えることは非常に大きな課題でありますが、それは困難というよりは楽しみですね。

          仕事量は確実に増えましたが、私にとっては楽しい仕事なので、負担に思ったことは一切ないです。

          学生の成長が私にとっては喜びであります。そういった意味で、困難はゼロです。

          困難を困難とも思わない、それは「どれだけ真面目に取り組んでいるか」にかかっているのではないでしょうか。

          真面目に、真剣に取り組むと結果的に何でも楽しくなるものですから。

          5. 企業側の覚悟が学生の魂を揺さぶる

            -最後に、貴社と同じように若い人材を採用したいという企業に向けて、アドバイスをお願いします

            インターンを導入するのに、目先の目標、例えば業績を上げたいなど、そういう理由だけではメッセージ性がないのではないかと思います。短期的な目標ではなく、長期的な高い目標や理念を掲げ、トップが会社の覚悟を直接伝えることが大切だと思います。

            小手先だけで、「どうやって学生を惹きつけよう」というのでは学生の心に響きません。今の学生は、お金よりも仕事に対するやりがいや達成感など、精神性を重視する傾向が強いと思うので、採用する側の態度がとても重要だと思います。

            「学生にとっても企業にとっても、あるいは社会にとっても良い結果をもたらすものは何なのか」このことを深く掘り下げて考え、長い目で「これをやりぬくぞ」という覚悟を持っていないと、学生の魂に響かないと思います。この様なことを改めて考え直すことは、会社にとっても非常に大きなメリットがあるのではないでしょうか。

            -貴重なお話をありがとうございました!

            著者プロフィール

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            岩崎 果歩
            慶應義塾大学に通う女子大生。1年生の夏より、株式会社アイタンクジャパンのライターインターン生。趣味は散歩と読書。休日は一人で美味しいごはん屋さん巡りをしている。

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