株式会社インテージ様へインタビュー!情報サービス大手企業で取り入れる、実践型インターンシップの活用方法

株式会社インテージ様は、マーケティングリサーチ業界の国内トップ企業であるインテージグループの主力事業会社です。

2012年には、NTTドコモとともに株式会社ドコモ・インサイトマーケティングを設立。国内トップ企業として、新しい手法やサービスの開発にも積極的に取り組んでいます。その中のひとつに、2014年4月に提供を開始したばかりの「みんレポ」というサービスがあります。

「みんレポ」は、生活者が「買った」「食べた」「行った」を写真つきで投稿・シェアするスマートフォンアプリで、そこに集まったデータから企業が生活者のありのままの実態を洞察し気づきを得る、今までにないマーケティングプラットフォームとなっています。

インテージ様では、この「みんレポ」のユーザー維持・獲得に向けて、何か良いプロモーションはないかと考えていたところ、流行を作る10〜20代のワカモノの視点を生かしたプロモーションをしたいと大学生に注目しました。

今回お話を伺ったのは、採用を担当した久内様と現在学生の指導を担当している西澤様です。

700人を超える企業で、いかに“インターン生”の受け入れを実現したかを伺います。

【成功ポイント】

  • アルバイト枠での採用で受け入れ可能へ
  • “大学生視点”こそが強みという考え
  • メインポジションでない職種での活用

1. 受け入れまでのいくつもの障壁

ー本日はよろしくお願いします。採用から2ヶ月ほど経ちましたね。かなりの応募数の中から選考した学生のみなさんは活躍していらっしゃいますか?

久内さん:頑張ってくれていますよ。おかげさまでキャリアバイトへの募集掲載から1週間ほどで25名も応募があり、ライターとして4名、イラストレーターとして1名採用できました。

46_1.pngーはじめてご相談頂いた時は、「みんレポ」を運営しているインテージ様のグループ会社の株式会社ドコモ・インサイトマーケティング(以下、DIM)様からでしたね。なかなか契約や受け入れ体制の部分で苦労されましたよね。

久内さん:そうですね。当時からキャリアバイトはとても魅力的で、ご相談させていただいていたのですが、DIMではアルバイトの雇用が制度上存在しないため、やむなく断念しました。

今年度に入って「みんレポ」も一定軌道に乗り、さらに販売を推進するためにインテージ側にも専門の部署が設置されまして、私も異動になりました。インテージではアルバイトの雇用が可能なため、これを機にぜひキャリアバイトを、と思い、あらためてご相談させていただきました。

ーアルバイト雇用というかたちで落ち着いたんですね。

久内さん:はい。インテージ自体も新卒採用は行っており、インターンの受け入れも実施しているのですが、今回は新卒採用のためのインターンではなく、あくまでも学生にマーケティングの経験を積んでもらい、弊社としても大学生の感性や発想力といった若い力を借りたいという意図がありました。アルバイト雇用であれば、インテージには実績があったため、すぐに受け入れが可能でした。

ー学生の方には、戸惑いがありませんでしたか?

久内さん:応募してくれた学生も、はじめはインターンかアルバイトかわかりづらいようだったので、そこはあいまいにせず、インテージはいわゆる「就活のためのインターン」ではないとはっきり伝えました。

ただ、「お金を稼ぐだけのアルバイト」というわけではなく、マーケティングに興味のある学生の皆さんにとって、役に立つ仕事を任せるということも約束しています。

2. 定量的には計れない、学生採用の面白さ

ー9日間で25名の応募と、かなり応募数が多かったのですが、どのように選考・採用されたのですか?

久内さん:まずは定量的に判断しようと思い、キャリアバイトに対する意欲、流行に関する感度・関心、文章力、コミュニケーション力など、計7つの指標を設定し、2名の面接官で、それぞれの指標を5段階で評価しました。

ーけっこう細かく面接されたんですね!

久内さん:そのつもりですが、最終的にはあまり意味がなかったかもしれません(笑)。意味がないというと語弊があるのですが、実際に面接をしてみると、予め設定していた指標の評価はもちろん一定必要なのですが、学生さんそれぞれの人となりというか、学生さんにメンバーとして加わってもらったときに、良い仕事ができそうか、という定性的な視点も重要で、その判断を大切にしました。

面接が終わったあと、2人で話して「あの学生よかったよね」という感じでです。その感覚がわりと一致していて、まずは6人に絞り、それから採用したのが現在いるライターの4名です。

ーその6名から4名までの絞り込みはどんな基準だったのですか?

久内さん:みなさんそれぞれ良いところがあって本当に悩んだのですが、最終的には「みんレポ」に携わるお仕事を「チーム」として進めてほしかったので、個々人のスキルや性格のバランスを考慮して絞り込みました。リーダーシップを発揮してくれそうな人、まじめでコツコツと取り組んでくれそうな人、など、4人の関わり方を採用担当の2名でシミュレーションしました。

3. 業務のマニュアル化、そこにそれぞれの視点を加えてアイデアを生かす

ー実際の仕事内容や指導について教えてください!

46_2.png西澤さん:ライターのみなさんには、「みんレポ」に集まった投稿からコンテンツをつくる業務や、会員獲得の施策検討などを行ってもらっています。コミュニケーションをとるために週1回は出社して業務を行ってもらい、その他のシフトは学業やプライベートを優先して基本は自由にしています。

ー4名の指導は手がかからないですか?

西澤さん:そこまで手がかかるということはないですね。もちろん、はじめは仕事を教える必要がありますが、それは採用すればどんな方も一緒です。ある程度はマニュアル化して渡しているので、基本業務は主体的に行ってくれています。LINEで学生同士もコミュニケーションを取っていて、定着もうまくいっていますよ。

ーアイデア力にも期待されていたと思いますがいかがですか?

西澤さん:アイデアという点では、驚かされることがたくさんありますね。例えば、渋谷駅のホームにある「どん兵衛」のリアル店舗、普段渋谷駅を使っているとあたりまえに見過ごしますが、地方出身の学生は非常に注目し、駅のホームにあるお店を特集したブログ記事にまとめてくれました。見ているものが違うんですよね。そういう新しい視点を社内に持ってきてもらえて、学生の皆さんは大きく活躍してくれていますね。

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4. 学生募集だからこそできた、採用しづらいポジションでの成功

ーイラストレーターの採用も成功できたと伺いました!学生はどんな仕事をしているのですか?

久内さん:調査から明らかになった「生活者の人となり」や、商品開発ワークショップから生まれた「商品コンセプト」などを、イラストで表現してもらう仕事をお願いしています。文章だけではなかなか伝わりづらいものでも、ビジュアル化することで認識を共有しやすくなるので、とても重要なお仕事です。こういった類の仕事は、今のところ社内に専門のメンバーがおらず、また外注するとなるとコストもかかるため、本当に助かっています。

ーまさに欲していた人材を採用できたんですね!

久内さん:予想以上にばっちりニーズに合う方で驚いています。デザインを専攻している大学院2年生で、面接の際にポートフォリオを持参して紹介してもらったのですが、その中の一つが「高齢者の孤立」の課題解決をテーマにしたもので、その中で彼女が行っていた一連のプロセスがまさに弊社でお願いしたいと思っていた業務そのものでした。

西澤さん:そのようなスキルをどう発揮して頂けるのか、採用時に、部署の社員と直接ディスカッションする場を設けました。以前から課題だったこちらのニーズに対応頂けることがわかり、社外向けレポートのイラストやインフォグラフィクスを作って頂いています。その出来栄え、視覚的効果は想定以上のものばかり。彼女の「作品」ができるたび、社員が群がって賞賛しています(笑)。

ー社内の方からの評価が高いのは嬉しいですね。今年卒業の方なので正社員としての入社も可能性がありますか?

久内さん:本人の希望次第ですが、ぜひ入社して欲しいと思える人材ですね。弊社はマーケティングの企業なので、なかなかデザインができる人材を獲得するのは難しいと思っていましたが、このような形で素晴らしい方に出会えてよかったです。

西澤さん:はじめての試みでしたが、若い方の感性や知識が社員の刺激にもなっていますので、これからも続けていきたいですね。

46_4.pngーありがとうございました!

著者プロフィール

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金子 麻里奈
株式会社アイタンクジャパン営業企画マネージャー兼人事。企業向けに長期インターンシップ導入支援を行い、実績は100社以上。自社セミナーの講師も務める。大学生と企業をつなぐ、良質なインターンシップの普及に邁進中!趣味は手料理。

Facebook:http://www.facebook.com/kaneko.marina.21

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