インターンシップ導入の戦略とは!?インターン生50名を受け入れるレイスグループの山内太陽さんにインタビュー

こんにちは。ライターの岩崎です。今回私は、キャリアバイトから50名の学生をインターン生として採用し、『早慶ビジネスラボ』を立ち上げたレイスグループ様にお話を伺ってきました。

レイスグループは、「顧問」の活用を提唱する『顧問名鑑』で、企業経営者が抱える様々な課題に対して解決手段を企画・立案し、多くの中堅・ベンチャー企業を支援しています。そして2016年5月には、『顧問名鑑』の中にインターン生組織として『早慶ビジネスラボ』を立ち上げました。
今回は、『顧問名鑑』の事業部リーダーであり、インターン生50名を指導している山内太陽さんにお話を伺いました。

山内さんが手掛けるインターン生の指導、そしてインターン生のモチベーションを上げる戦略とは一体どのようなものなのでしょうか?

■この記事のポイント

  1. インターン生に対しても社員と同じように業務を任せ、同じような考え方のもと指導をしている。
  2. 難しい仕事だからこそ、細かくKPIを設定し、計画的に業務を進める中でPDCAを回すことを重視している。
  3. 幅広い人と接点を持つ機会を意図的に作り出し、インターン生のモチベーションを上げている。

1. リアルな仕事体験ができる場をつくりたい

―『早慶ビジネスラボ』立ち上げの経緯とインターン生を活用した理由を教えてください。

ここ数年、インターンシップを導入している企業が増えていますが、その多くはどちらかと言うと、学生に対しての企業PRの側面が強いと考えています。その為、リアルな仕事の体験機会は少なく、学生と企業との間でミスマッチが生じてしまうのではないかと思いました。
「リアルな仕事の体験機会がないのなら、我々が作ろう」と考えたことが、ビジネスラボを立ち上げたきっかけです。結果として、それが当社のブランディングにもつながると思っています。ゆくゆくは、「大学生が実践的なインターンシップをやるならレイス」となることが理想です。また、当社の「顧問名鑑」事業は今後も拡大をはかっていきますので、このインターンシップを通して当社としても若手教育のためのナレッジを蓄積するという狙いもありました。

2. 「学生でもやっていける」と思わせてくれたインターン生

―どんな仕事を任せているか教えてください。

主に、当社の「顧問名鑑」事業に携わっていただいています。「顧問名鑑」事業とは、上場企業の役員経験者などを顧問として紹介し、その方々の知見や人脈などを活用して、顧客企業の業務拡大を支援する事業です。

入社後のステップとしては、まず、先輩社員との同行や既存顧客への提案から始めてもらいます。その後、今度は自分で企業をリストアップし、新規顧客に提案をします。また、定期的に顧問候補者である上場企業の元役員の方と打ち合わせをしてもらい、どのような支援をしていくかイメージ出来る機会を設けています。
また、受注後には、受注したプロジェクトのマネジメントにも携わってもらう予定です。社員とインターン生とで、仕事の境界を作らないのが原則です。

―できるようになるまでにはどれくらいの習熟度が必要なんですか?

「経営者への業績拡大の提案」が業務なので、どれだけ習熟しても「完璧に出来るようになる」というフェーズはなかなか来ないと思います。ただし、特定の業界に担当分野を絞り、担当分野に関して集中的に勉強することで、入社から3~4ヶ月後には、実際に提案に行って経営者から興味を持っていただけるメンバーも出てきています。

―実際に、この一連の流れをワンストップでできている人はどれくらいいますか?

成果を出せている人はまだ少数です。でも全然ダメなのかと言うと、そうでもないんです。自分の使用している化粧品会社の社長に海外展開を提案したり、自分が提案に行った社長から新規事業の相談を持ちかけられたりする学生もいます。ここまで来るのに時間はかかりましたが、学生でもやれるという想いは強まりました。

3. “どれだけ夢中にさせるか”が学生の活躍に繋がる

―インターンとして採用した学生(の勤務状況)について教えてください。

キャリアバイトからは80名採用して、「ビジネスラボ」には50名在籍しています。
常時オフィスにいる人数は10数名でしょうか。週1日2時間からOKにしており、その中でも活躍している人は週3日以上で5~6時間は勤務している印象です。少ない人では、週1日4時間くらいです。
しかしそういう人でも、上場企業の元役員の方との仕事を経験する中で、「もっと挑戦したい」「成果を残したい」と意欲的になり、結果的に当初週1日だったものが週2・3日と、自ら勤務日数を増やしてくれることもあります。

212_1_960-600.png

4. 戦力化の仕掛けは幅広い人との接点を作り出すこと

―インターン生の目標設定はどのようなものですか?

経営者に業績向上の提案をするというのは、社会人がやっても難しい仕事です。だからこそ細かくKPIを設定し、計画的に業務を進める中でPDCAを回すことを重要視しています。
例えば、経営者にプレゼンテーションをするにあたっても、1人でプレゼンテーションを出来るレベルになるまでのステップを5段階程度に分け、「いつまでにどのステップをクリアするのか?」といった計画を各々に自ら考えてもらっています。ただし、業務の特性上、最初は目標設定をしようにも学生にとってイメージが湧かない内容が多いので、一通りの業務内容を経験してもらってから、改めて各自目標設定をする段取りにしています。

―日々のフィードバックや定期的なフィードバックなど面談は実施していますか?

インターンオフィスに私がほぼ常駐しており、基本的に毎日対面でフィードバックを行っています。想定どおりに業務が進まなかったことについて、何が障壁になっているのかを話し合い、解決しない状態で次回勤務を迎えないことを大切にしています。全員に対して対面でフィードバックできない日は、社内SNSを通して行ったりもします。「絶対返信するから送ってね」とインターン生に約束し、必ずフィードバック出来る環境を作るようにしました。

内容としては例えば、「提案を考えようとして躓きました」と送られてきた時は、「この記事を読んでみたら?」とアドバイスしたり、提案をする企業の選定に悩んでいる学生に対しては、「こういう媒体を探してみたら?」とアドバイスしたりするなど、学生にも考えさせることを意識しています。その一方で、電話や商談などのフィードバックにおいては、具体的に何をどうすればよかったのかを伝え、学生がきちんと実行に移せる内容をフィードバックすることも意識しています。

―賞賛や給与などのモチベーション向上施策などはありますか?

まず給与については、良い仕事をする人には給与も惜しまない、「最高水準報酬の追求」という当社の経営方針は社員にもインターン生にも共通です。実際に役員からは「(成果を出す子には)給与を上げていいよ」と言われています。

また、モチベーションについては、経営者と商談が出来るフェーズまで進んだメンバーに関しては、施策に頼らなくともモチベーションは高いまま維持出来ている印象です。一方で、そこにたどり着くまでに時間がかかってしまうと、モチベーションが低下してしまうメンバーもいます。そこで、先輩社員への同行や、上場企業の元役員による業界勉強会、社内研修・社内イベントへの参加などを通して、日々「新しい挑戦ができている実感」「学びの実感」「多くの人達との接点が持てている実感」を創り出すことで、モチベーションを向上させるよう、意識しています。勿論、今後も良き手法があれば、どんどん取り入れていきたいと思っています。

5. インターンシップが学生の間で伝播してほしい

―実際に、新卒までは繋がっていますか?

採用ありきで行っているわけではないので、現段階で、新卒につながりそう・つながらなさそう、という評価を個別にしているわけではありません。それよりもまずは、「レイスの長期インターンシップは面白い」と学生の間で伝播してほしいと思っています。ただ、長期インターンシップを経験した学生は、社風の理解もしていただいていますし、ここで手応えを掴めれば、入社後の活躍の可能性も高いと思います。「インターンシップに取り組む中で、学生としてもこの仕事に大きなやりがいを感じるようになり、我々から見ても貴重な戦力に育ってくれている。その結果として、インターン経由で即戦力として入社する社員が増えていく…」などという事例が増えれば、それはそれで私としては喜ばしいことです。

―貴重なお話をありがとうございました!


―編集後記

今回レイスさんにお話を伺っていく中で、インターンシップ導入後の戦略の大切さを改めて感じました。
社員とインターン生の扱いを同じにする、たくさんの人と会う機会を創り出すなど、様々な戦略がありましたが、どれもその根幹にあるのは、「インターンシップを企業と学生の双方にとって良いものにする」という考え方なのではないかと思いました。

上記に挙げた戦略は、インターン生がリアルな仕事を経験し、「もっと成果を上げたい」と夢中になれる仕掛けになっています。
そして、このような経験をした学生が、戦力となって会社で活躍し、「レイスの長期インターンシップは面白い」とどんどん学生の間で広まっていくのです。

まずは、インターン生のためになるインターンシップを創り出すことで、今度は結果的に企業にとってもメリットのあるものになっていますよね。 学生と企業のためになるようなインターンシップ。これを実現できているために、レイスさんのインターンシップは人気なのだと思います。

インターンシップ導入後に頭を悩ませている方は、是非この考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか? きっと、正のスパイラルに繋がるはずです!

著者プロフィール

著者アイコン
岩崎 果歩
慶應義塾大学に通う女子大生。1年生の夏より、株式会社アイタンクジャパンのライターインターン生。趣味は散歩と読書。休日は一人で美味しいごはん屋さん巡りをしている。

関連記事