【採用担当者向け】インターンシップと新卒採用を結びつけている企業は約1割!?

近頃インターンシップを実施する企業が増えていますが、実際にはどのくらいの企業が内定に結びつけているのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、調査資料などを元に採用直結型インターンシップの実態をさぐります。

1. 「採用直結型インターンシップ」を実施している企業の割合は?

2017年調査の『就職白書2017 インターンシップ編』の資料を見ていきます。

まず、「インターンシップはそもそも採用目的として実施している」と回答した企業は23.2%で、2015年の10.9%、2016年の19.9%と比較して増加傾向にあります。

また、インターンシップの実施目的に関する調査では、「採用に直結したものとして意識」していると答えた企業は9.7%、約1割と少ないものの、「採用を意識し学生のスキルを見極める」と答えた企業は42.7%で、およそ半数の企業は少なからず採用を念頭におきながらインターンシップを実施しているということができます。

■海外のインターンシップ

ちなみに、欧米においてインターンシップは100年以上の歴史があり、日本と比べ社会に溶け込んでいます。従って、「インターンシップは採用直結」なのが一般的です。
アメリカの企業では「長期にわたるインターンシップを通じて、学生の働きぶりや適性を評価、ここに学業成績を加味したうえで採用の有無を決めていく。」という考え方、中国の学生の間では「企業のターゲットとなる大学へ入学するための受験勉強、さらにはそこからインターンシップへの参加権を勝ち取り、より良い就職先を得る。」といった考えが浸透しています。

2. インターンシップ先に内定する学生の割合は?

インターンシップに参加した学生に、インターンシップ参加企業への入社予定について尋ねたところ、22.4%の学生が「インターンシップ参加企業に入社予定である」と回答し、「参加企業ではないが、同業種の企業に入社予定」の学生 は27.4%で、合わせて49.8%の学生がインターンシップに参加した業種へ入社予定とのことでした。

3. 経団連や政府は「採用直結型」に現時点では反対

ここまで見てきて、日本においては「採用直結型」と大きく掲げている企業は多くないものの、半数近くの企業がインターンシップと採用を関わり深く捉えていることがお分かり頂けたかと思います。

しかし2017年5月、文部科学省などでつくる有識者会議で、企業の採用活動に直結するインターンシップは認めない姿勢を維持すると結論をまとめました。就職活動の早期化が進めば、「学業の妨げ」になると判断し、就業体験を伴わない場合は「インターンシップ」と呼ばず、「セミナー」や「企業見学会」などと呼ぶよう促すことも決めました。
また、経団連は2017年4月、就職活動に関する指針を改定しました。従来「5日間以上」と定めていたインターンシップについて、教育効果の高いものは1日のみでも開催を容認する一方、選考活動に直接つながるような1日限りのインターンは認めない方針を示しました。

参考サイト)日本経済新聞 インターンの採用直結認めず 有識者会議「学業の妨げ」

4. 業界によっては従来通り「採用直結」が主流

インターンシップに参加すると内定につながったり、有利に働いたりするパターンとしては主に以下の4つがあります。

ジョブ内定型
本選考の選考フローに「ジョブ」と呼ばれるインターンシップが組み込まれている
本選考優遇型
インターンシップで優秀な成績を残すと本選考で内定を獲得しやすくなったり本選考フローが短縮されたりする
リクルーター型
「リクルーター」と呼ばれる社員が付き、本選考前に定期的に会う
早期選考型
インターンシップ参加者のみ(場合によっては優秀者のみ)に早期選考を行う

外資系企業・コンサルティングファームなどを中心に、インターンシップでジョブを実施して内定を出したり、選考を優遇するような措置をとる企業もあり、業界によっては従来通り採用直結が主流となっています。

また、大学1、2年から働いていたアルバイト先や長期インターンシップ先に就職する、というある意味、「採用直結型」インターンシップの一つといえるので、採用直結型のインターンシップの存在を完全に規制したり、否定することは難しいでしょう。

新卒採用を実施している企業のうち、2016年度にインターンシップを実施した(予定含む)企業は64.9%と、2015年度の 55.5%より9.4ポイント増加しました。また、2017年度に実施予定の企業は68.5%と、2016年度よりも3.6ポイント高いという結果になりました。

企業の2017年卒の内定者の中に、インターンシップ参加者がいたのは72.5%で、2016年卒よりも6.0ポイント増加しました。
また、そもそも採用目的として実施している企業は23.2%と、 2016年卒よりも3.3ポイント増加しています。

上記2つのグラフから、インターンシップの実施企業が増加しており、内定とインターンシップとの相関が高まっていることが見受けられます。また、実質的に広報活動や会社説明会と変わりない「1Dayインターンシップ」「ワークショップ」も増加しており、今後は日系企業の採用直結型の短期・長期インターンシップが増えてくる可能性も考えられます。

6. まとめ

いかがでしたでしょうか?
短期インターンシップと新卒採用を結びつけている企業は約1割でしたが、インターンシップの増加に伴い今後その重要性も上がっていくでしょう。増加傾向にある1Dayインターンシップにおいてはより差別化が求められることが予想されます。

参考)
株式会社リクルートキャリア 就職白書2017 -インターンシップ編-

著者プロフィール

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武田 夏子
都内の大学に通うインターン生。株式会社アイタンクジャパンでライターを担当している。趣味はカフェ巡り・百人一首。

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